コロナ禍における育児

May 8, 2020

新型コロナウイルスの影響で自粛要請が続くなか、普段とは異なる状況や、不安を喚起させる情報の流出など、さまざまなストレス因が心の健康に影響することが懸念されます。特に子どもはこうした状況に大きく影響されやすいでしょう。そうした子どもを受けとめる保護者の負担や不安は計り知れません。

育児中のみなさん、“いつもより落ち込みやすい”“子どもに怒りっぽくなってしまう”といったことはありませんか?もしくは、身体に不調を感じることはありませんか? いつもと違う自分は、あなたの心の不調を意味するサインかもしれません。そのサインを少しでもキャッチしたら、ご自身の生活習慣や考え方の癖、ストレス解消法について考える時間をとってみることをおすすめします。

 

1.生活習慣について

私たちは、決められた課題やスケジュールがあるとプレッシャーを感じます。でも、何も決まっていない時間が多いとそれはそれで生活にメリハリがなくなり、息抜きをする時間を作ることすら忘れてしまうことがあります。すると、睡眠リズムが乱れてきたり、食欲が落ちてくることもあるかもしれません。

できる限り、毎日の日課やスケジュールをつくり、それを守るようにしましょう。子どもにも、生活のリズムをととのえる大切さを教えてあげると良いでしょう。子どもの予定管理をするなかで、ご自身と子どもの良い距離感が分かってくるかもしれません。どんな時間割をたてればご自身が落ち着ける時間を作れるのか、観察してみても良いでしょう。

 

2.考え方の癖について

不調のサインがあるときは、悪循環に陥っている可能性があります。たとえば、「ちゃんとしなきゃ」という考えにとらわれると、些細なことでもご自身を責めてしまうという悪循環に陥ってしまいがちです。人は母親であったり娘であったり、友達グループの一員または一人の時の自分といった色んな側面を生きています。家族でいる時に嫌な気分になっても、普段は外に出て違う自分になることで、嫌な気分とも距離をとれるのです。そういった切り替えができない今の状況ではストレスを感じるのは当然。だから、怒りっぽくなったり、子どもに上手く接しられないと感じても、ご自身を責めないようにしましょう。むしろ、育児中のみなさんには、こうした状況の中で精一杯生活しているご自身を褒める習慣を持って欲しいと思います。

 

3.ストレス解消法について

悪循環に気づいたら、生活の中でストレスを解消する方法を工夫しましょう。

①   リラックスできることをスケジュールに入れ込んでみよう

何をしている時にリラックスできるのか、楽しいと感じるのか、などを思いつく限り書き出して、達成感や楽しいという感覚をたくさん持てるようなスケジュールを考えてみましょう。ひとりで抱え込まず、身近な人に相談するように心がけるようにしましょうね。

②   コミュニケーションを大切にしましょう

気持ちを言葉にすることはとても大切なストレス解消法です。心理的な孤立を防ぐためにも、できれば、辛くなってから相談するのではなく、定期的に人と会話する時間を確保するようにしてみましょう。

③   育児の幸せや楽しみを思い出しましょう

ずっと子どものペースでいると、自分の時間がなくなってしまいます。子どもの要求に100%応える必要はありません。むしろ、ご自身が楽しめることを子どもに提案してみるのも大切です。例えばご自身が子どもの頃好きだった絵本やアニメを一緒に見てみるのもおすすめ。子どもに合わせ過ぎず、共通して楽しめることが見つかれば、”しなくてはいけない”という感覚が減り、子どもと楽しみを共有できるかもしれません。“やらないといけない”ではなく、“やりたい”を共有できることが望ましいでしょう。

 

【参考文献】

・福島県立医科大医学部災害こころの医学講座.

「IASCブリーフィング・ノート(暫定版) 新型コロナウイルス 流行時のこころのケアVersion1.5 2020年3月」file:///Users/rumi/Downloads/COVID-19%20MHPSS1.5_%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%88%E7%89%88.pdf .2020年5月4日閲覧

 

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